2016年12月20日火曜日

JCX#8 湘南クロス in 中井中央公園

JCX #8 湘南クロス 中井中央公園

2016年12月18日(日)開催

出走カテゴリ:C1

天候・コースコンディション:晴れ・ドライ

リザルト:3位/40名出走 (11名完走)

バイクメンテナンス・サポート:PAXPROJECT, IRCtire

 Ride data of  PAXPROJECT CX-DISC Di2 with garmin edge 520

distance:20.9km  time:1°02'14"  ave speed:20.1km/h

ave heartrate:177bpm max heartrate:186bpm

 bike:PAXPROJECT CX-DISC Di2 (gearratio:40 × 11-28)

wheel / tire:PAXPROJECT AR30W-D / IRC tire F:1.8bar R:1.8bar


全日本選手権から1週間が経ち、肩の荷がやっと下りた週でしたが、JCXの8戦目でもある湘南クロスに参戦してきました。

全日本が終わりホッとしてしまったのか、身体の調子が思わしくなく、手探りな感覚ではありましたが、出るからにはしっかりとまとまったレースにしよう、また、今年最後のレースでもあったので良い締めくくりとなるように走る、と考えレースに臨みました。

去年もこのレースには参戦していたため、コースの特徴やイメージはある程度掴めていましたが、コースの特徴は何といっても、1周回に100段ほどあるコース序盤の長い階段。
この階段で身体に影響するダメージを、如何に他の区間で回復させつつペースを落とさないようにキープするのかが、このコースのポイントとみていました。

コースの試走は昼試走30分のみ。
コースの概要は掴めていたので、細かなラインや乗り降りのポイントとなる点をじっくり確認し3周回のみで仕上げます。

アップも15分ほど集中した状態で固定ローラーメインでの調整。
レース時で多大な負荷が掛かると想定し、極力、負荷の大きい運動は避けました。

スタートは最前列中心から。
14時45分、定刻通りスタート。

スタート直後は若干集団内で埋もれてしまいましたが、スリップダウン多発ゾーンでもあるスタート直後の右曲がり砂利コーナーとその後の左コーナーで落ち着き、階段セクションへ順調に入ります。

階段では1周回目にしてはペースがゆっくりだったことが幸いで、この時点で4~5位あたりを走行し一旦落ち着きこのペースでのリズムを掴みます。


その後は、階段直後のテクニカルエリア、グランドのジグザグ区間、斜面の登り返しエリアと順調にこなし、1周回目終了時は3人のトップパックの最後尾で終えます。

次に、2周回目の階段区間。
この周の階段区間はやたらと速かった記憶がありますが、この階段を登るペースでマネジメントすると最後まで脚が持たないと判断し、呼吸も限界には達していませんでしたが、トップグループから徐々に離脱していきました。

この時点で単独3位。


それでもトップグループの2名とは一気に離れず、15~30秒で中盤あたりまでは推移します。

単独になると、やはり根本的なペースは低下してしまうものの、1周回目時の速いリズムを忘れないように前の2名を追っていきます。
階段や登りの押し区間はほぼ全力、直線区間の前に一気に踏み込んだり、コーナーにおいても無駄な制動を極力させないように、とそれぞれの区間で意識しましたが、周回を重ねるごとに5秒ちょっとですが確実に差は開いていきました。


いよいよ終盤のラスト3周回あたり、流石にトップグループも分裂し、2位の選手の姿が徐々に大きく見えてきたこの周回。
序盤の階段で差を詰めたいと思うばかり、階段入口の降り方を雑に行ったせいか、一瞬、左脚もも裏が攣りかけ、一旦止まりかけそうになります。
しかし、幸いなことに完全に攣りはしなかったため、少しペースを落として走行続行。


階段や登り区間で無理して攻めることができないとなると、やはり頑張るのは確実に踏める直線。
この周回からはコーナーの立ち上がりだけは、しっかり踏み込み直線でしっかり速度が乗るように意識しました。


そしてラスト1周回へ突入。
上記の意識変化の成果もあってか、2位の選手とのタイム差は最大で15秒ほどまで迫りましたが、追走もここまで。

最終的に、年内最後のレースを昨年同様の3位という形で終えました。

今回のレースは全日本の反省もあってか、比較的ブレインを上手く使いながら走ることができ、レース時においても意識の変化を行うことができて、満足とはいきませんがそれなりにまとめることが出来たのではないかと考えています。

しかし、階段区間や登りの押し区間で離されてしまうこと、直線でのスピード不足といったところは、完全に基礎体力や地脚といった根本的な部分がまだ弱い、という事を意味しているのかと考えます。

年末年始で時間が取れるので、しばらくは”地脚”とういう点にスポットを置きトレーニングしていきたいと思います。

今回もですが、細かなサポート、沢山の応援を頂きました。
本当にありがとうございました。

年内のレースはこれにて終わりです。
次戦はJCX 蔵王となります。

それでは。



PAXPROJECT 宮津

photo by. FABtroni+camera , 写真館(仮), ありがとうございます。
 

2016年12月14日水曜日

Cyclocross National championships race 2016 in Utsunomiya

全日本シクロクロス選手権大会 in 宇都宮ろまんちっく村

2016年12月11日(日)開催

出走カテゴリ:男子エリート(start loop + 8raps)

天候・コースコンディション:晴れ・ドライ/マッド

リザルト:9位/64名出走 (22名完走)

バイクメンテナンス・メカニック・サポート:PAXPROJECTIRCtire

 Ride data of  PAXPROJECT CX-DISC Di2 with garmin edge 520

distance:23.0km  time:1°06'14"  ave speed:20.9km/h

ave heartrate:177bpm max heartrate:184bpm

bike:PAXPROJECT CX-DISC Di2 (gearratio:40 × 11-28)

wheel / tire:PAXPROJECT AT24W-D / challenge LIMUS TEAM EDITION 33c F:1.7bar R:1.7bar


全日本シクロクロス選手権に参戦してきました。

昨年度まではU23でのカテゴリでしたが、今年からはいよいよエリートクラス。
初年度という事もあり、積極的な動きを意識して走ろうとレース以前から考えていました。

昨シーズンでも一度JCXで走っているこの宇都宮ろまんちっく村のコース。
特徴は、直線区間が多い上にコーナーでUターンしまた直線、という中高速コースであり、かつコーナーからの立ち上がりスピードがものを言う、まさに地脚が試されるコースであるという事は把握できていました。

前日の試走はコースの流れを把握するとともに、細かいラインの探索やタイヤセンティングの調整、他選手との情報の交換等、とても充実させることができリラックスした状態でレース前日を終えました。

レース当日は天候も安定し、昨日同様の機材セッティングでレースに臨もうとしますが、昼試走の時点で前日試走では難無く乗れていたドッグランエリア付近のキャンバーセックションが、芝がなくなり地表がむき出しでなっており、とてもスリッピーな区間に変わっていました。

これは完全に誤算でしたが、急いでマッド用のセッティングに変更し、その区間を反復することでバイクのフィーリングを確かめました。

その後も少しドタバタしてしまい、アップも十分に出来ていないまま招集へ。

ゼッケンはNo.6。
最前列の左寄りを選択し、スタートの号砲を待ちます。


13時50分、定刻通りスタート。
photo by. Ito 様
 
スタートは比較的スムーズにいき、ゴールライン直後の2段登りに向けポジションを落とさないことを意識して進めます。

そして、2段坂へ。
前の前の選手のTUタイヤが剥がれ、ストップを余儀なくされ一旦停止。
このアクシデントを逃れた5名の先頭グループが形成され、この時点で先頭グループについていくのは不可と判断し、6位以降の争いになることを想定しました。

2周目以降でポジションが安定し、10位前後のパックに位置しレースを展開します。

しかし、コーナでは必要以上に制動させてしまったり、試走時にはきれいにトレースできていたラインに乗せられなかったりと、少し焦っている様であったと今考えてみると思い、自分本来の走りが出来ていない感じがありました。
phto by. Sakai 様
 

自分のリズムが掴めてきたのは中盤頃から。
この時すでにトップ選手からは2分は開いてしまい、また、前の選手も視界に捉えられなかったため、この時ランデブ状態であったteam GIANTの門田選手とゴールまでの一騎打ちになると予想できました。

phto by. Sakai 様
 

門田選手は私と同様に、MTBメインの選手であるため、走りのリズムが似ており、ランデブしていて走りやすい印象がありました。また、身長等の体格や、機材のセッティング(油圧Di2・TUタイヤ)が近いこともあり、差がつくのは完全に個人の特性(コーナーorストレートでの持ち味)で決まると考えました。

ストレートが多い区間では私が前に出て、コーナーが続くテクニカルな区間では門田選手が前に出るスタイルでペースを落とさず前の選手を追い続けますが、中々差は縮まらず、その状態で終盤まで進みます。

photo by. Ito 様
 

8位争いでもつれた状態でラスト1周回へ。
前半区間はシングルトラックや、ラインが1本しかないコースが続くため、レースが動くのであれば、コース中盤から終盤の区間。
中でもコース中盤にある、Z形に降りていくキャンバー区間とその後に斜めに上がっていくキャンバーの登り区間。
毎周回この区間で若干リードされてしまったため、ラストの周回でもこの区間が必ずポイントになると考えました。

というのも、この区間はタイヤの面圧が稼げるセンティング(低圧状態)が明らかに有利であることは、レース前から把握できていましたが、私はここのために低圧に落とすことはしませんでした。
ちなみに後から聞いた話ですが、門田選手のタイヤ空気圧は1.4bar、私は1.7bar。この0.3barの差が勝負の分かれ目になったのかもしれません。

この区間で門田選手に着いていければ、終盤の直線区間まで勝負を持ち込むことが出来ますが、逆にここで離れてしまったら、追いつける箇所がもう無いため、実質負けになると考えます。

そしていよいよ、Zキャンバーセクションへ。
バイクからスムーズに降り、Z後スムーズにバイクに飛び乗ることができ、あの斜め登りキャンバーへ。
門田選手は上のラインでクリア。私もそれを確認し上のラインでクリア… できませんでした。
コース脇の杭に接触し、一旦ストップ。
この時点で、  あ、負けたな。
と思いました。

差は5秒ほどでしたが追いつける脚も無く、それでも全力で追い続けましたが、届かず。

photo by. Ito 様
 

結局エリート初年度のレースは9位で終えました。

今回のレースは目標等は特に定めず、出来るだけ上の順位で展開しようというのが目標でしたが、フタを開けてみればいつもの順位あたりでしか走れず、積極さに欠けてしまってあまり満足のいくものとはなりませんでした。
しかし、完全なランデブ状態で競ったのは王滝でのトピーク 池田選手以来で、門田選手とのランデブは勉強になることがとても多く、とても良い経験をさせて頂きました。ありがとうございました。

振り返ってみると、C1で走り始めてから2シーズン目で色々なレースを走りましたが、上手くいったレースから全く走れなかったレースまで様々なレースを体験できました。
そのどちらのレースの局面において重視したことは、その状態で出来るベストを尽くす、これでした。
ベストとは、傍から見れば良いリザルト(結果)と捉えてしまいがちですが、悪いリザルトでもその時のベストを尽くせていれば、それは良いリザルト時と同等になると私は考えています。

総括として、自分の出来るパフォーマンスを限りなく100%に近づけた状態で走りレースをする、これが出来れば”真のベストな走り”になるのではないのかと私は考えています。


最後になりますが、チームの方を始め今回サポートして下さった方々、応援して下さった方々、本当にありがとうございました。

 今後も team PAXPROJECT をどうぞよろしくお願いします。

PAXPROJECT 宮津

phpto by .Sakai 様, Ito様,  ありがとうございます。

2016年12月6日火曜日

JCX#6 JCX#7 UCI-2 Rapha Super Cross Nobeyama

UCI-2 Rapha Super Cross Nobeyama

2016年11月26日(土), 11月27日(日)開催

出走カテゴリ:elite men(C1)

天候・コースコンディション:曇り/晴れ nor 雨 ・マッド

リザルト:Day1 14位/名出走(18名完走)/Day2 15位/名出走 (15名完走)

バイクメンテナンス・メカニック・サポート:PAXPROJECT

bike1:PAXPROJECT CX-DISC Di2 (gearratio:40 × 11-28)
wheel / tire:PAXPROJECT AT24W-D / challenge LIMUS TEAM EDITION
Day1:F:1.7bar R:1.7bar
Day2:F:1.6bar R:1.6bar

bike2:PAXPROJECT ALCX-DISC Di2 (gearratio:42 × 11-28)
wheel / tire: F:PAXPROJECT AR30W-D / IRC tire SERAC CX 32c. R:PAXPROJECT AT24W-D / A.Dugast Typhoon 33c
Day1:F:1.8bar R:1.7bar
Day2:F:1.7bar R:1.6bar

(※GPS不作動だったため、走行データなし。ないしは公式HP参照。)


前週のUCIマキノに次ぎ、UCI野辺山にDay1、Day2と両日参戦してきました。

Day1は泥×残雪のタフなコース、Day2は泥×冷雨と二日共に私のクロス史上でも群を抜く過酷なコンディションでのレースとなりました。

Day1は10位前後を走行中の序盤で落車し、そこから後退。


20位前後まで落ちてしまいましたが、徐々に盛り返しなんとか14位の完走。




Day2も同じく序盤から10位前後で展開するものの、中盤以降集中力が徐々に低下し、寒さで握力が殆ど無くなり、更に終盤はハンガーノックに見舞われ、最後の最後に落車。


それでも15位でなんとか完走し野辺山2Daysを終えました。



前週のマキノが思い通りに走れていただけに思い通りにいかないもどかしさを感じました。
しかし、結果は結果であるのでしっかり受け止めて次回に繋げて行ければと考えています。

次戦は、バイクロア6を挟んで、いよいよ全日本シクロクロス選手権。
実力以上の走りはできませんが、今出来る最高のパフォーマンスを発揮出来ればと思います。

最後になりますが、今回もサポート・応援ありがとうございました。

PAXPROJECT 宮津

Thanks photo : FABtroni+camera 様, Okamoto 様
 



2016年11月23日水曜日

JCX#5 UCI-2 関西クロス マキノ高原

JCX #5 関西クロス マキノ高原

2016年11月20日(日)開催

出走カテゴリ:C1

天候・コースコンディション:曇り/晴れ・ウエット/マッド

リザルト:5位/69名出走 (20名完走)

バイクメンテナンス・メカニック・サポート:PAXPROJECT

Ride data of  PAXPROJECT CX-DISC Di2 with garmin edge 520

distance:20.5km  time:1°01'58"  ave speed:19.9km/h

bike:PAXPROJECT CX-DISC Di2 (gearratio:40 × 11-28)

wheel / tire:PAXPROJECT AR30W-D / IRC tire SERAC CX 32c F:1.8bar R:1.8bar


スターライト幕張からの3連戦目。
今シーズン初のUCIレース、関西クロス マキノ高原に参戦してきました。

言わずと知れたJCX屈指のパワーコースであり、かつキャンバーや九十九折といった所々に低速セクションを交えた、複合コース。
それに加え、路面はドライではなく、セミウエット~マッドといったコンディション。

高速セクションでのスピードとリズムを、低速セクションでいかに落とさず走ることができるか、これを意識してレースに臨みました。

レース当日は、朝方から霧が出てしまい、視界が効かないコンディション。
しかし、体感気温はそこまで低くは無かったため、レース前のアップも通常通りで足の調子を確かめ、かなり良い状態でスタートラインに立つことができました。


スタート位置は昨シーズンのUCIポイントもあり最前列。
定刻通り、13時20分スタート。

スタート直後、JCX初戦以来のぺダルキャッチミス。
若干出遅れ、第一コーナーは10番前後で進入。

その後は2周回目から徐々にポジションを上げていき、前半オーバーペース気味の選手を徐々に捕らえていきます。


試走では難無く乗ることができていた、5か所のキャンバーセクション。
前半の3つは、勢いがあれば直登であるので乗ることができたものの、後半の2つに関しては、直登前の切り返しで、かなり減速をしないと態勢が作れなかったため、乗るべきか、それともランで押してクリアするかレース中も何回か試行錯誤しながら試しました。


5周回時には6位まで浮上。
気合を入れることも兼ね、サングラスを外しピットに投げ捨てました。

ラスト3周回の6周目に突入。
この6周回からのラスト3周回は、自分の中でもかなり頭を使った展開になったのではと考えています。

前後にはそれぞれ20秒以内に5位と7位の選手が位置する状態。

4位の選手と8位の選手の目視でのタイム差を確認したうえで、よっぽどのことが起こりえない限り、ラストはこの5~7位パックでの争いになることはこの段階で予想はできました。


私はちょうど真ん中の6位。
5位の選手は先頭集団から下がってきた選手、7位の選手は後方から上がってきた選手。
6位単独で、5位選手に追いつくよりも、7位の選手とパックの2名で追走する方が、身体的に楽ができると考え、7周回目で7位の選手に追いつかれてしまってからは、6位の2人パックで5位選手を追走します。

この周回で意識したことは、ラストの周回に向けて足を貯めることと、もう一つ。
それは、仕掛けるポイントの確認と差が付きそうな箇所の想定でした。

7周回後半で、ついに5位の選手に追いつき、3人のドッグファイトが開始。

そしてそのままラスト1周回へ。


私は、この時を待っていたと言わんばかりにスパートをかけました。
この時の心理上の作戦は2つ。
ホームストレートのラスト1周回と同時にスパートを掛けるか、コース前半のテクニカル区間でスパートを掛けるかの二択。
前者は、後半タレて追いつかれてしまうリスクがありましたが、成功すればそれなりのタイム差を得られます。
逆に後者はテクニカル区間で差をつけられなければ、最後のスプリントに持ち込まれてしまい、勝ち目が薄くなってしまいます。
正直迷いましたが、私が選択したのは前者。

ラスト1周とともに、ホームストレートでスパートを掛けます。
けん制が入ったのか、運が良かっただけなのか、その後上手く抜け出すことができ、単独5位になります。

そこからは、前の周回で確認をしたイメージで、ミスが発生しづらい、確実なライン選択を意識。

後方の2選手とは徐々に差が開いていく事が目視で確認できました。

その後もペースアップを維持し続け、4位選手が見える位置まで上がってきましたが、さすがにポジションアップもここまで。

ラストのホームストレートは力を出し切るイメージで。
最終的に、5位でのゴールとなりました。


レースの内容としては、前半で遅れしまったものの、後半に向けてポジションを上げていき、ラストは冷静に戦略を考えアクションを起こすことができ、久々に思い通りにいったレースとなりました。

しかし、絶対的なスピード不足や、地脚が無いこと、コーナーでの課題がそれなりにあることも事実です。
良いイメージはそのまま、悪かった点に関してはしっかりイメージを修正できるように心掛けていければと考えています。


少し余談です。
私が、シクロクロスのレースに関して考えていることは、結果からすべての事項を考える、という事になります。
レースですから、最終的に重視されるのは結果です。
何分ランニングした、一度も自転車から降りることなくレースを完結させた、そのようなことは最終的なリザルトには、当たり前ですが一切反映されません。

例えば、今回のレースでのキャンバーセクション。
これも無理に乗っていこうと考える選手もいらしたかと思います。
しかし、乗れずに結果的に遅くなってしまうのであれば、見栄えは悪いものの、降りてランニングという方法も、もちろん選択としてはアリだと考えています。

人それぞれ、持っているポテンシャルが違うので、全員が同じ動きができないことは当然です。
しかし、その人の中でいかに速い方法でレースを走る、と結果から考えたとき、他人の真似を無理してやる必要は無いとも考えています。

レース時のその時、自分自身が一番速くその区間を通過できる、と考える方法を自信をもって実行する、ということが結果を出すためには大切なのではないかと、私は考えています。


次戦は野辺山2days。
天候は荒れそうですが、精神的に余裕を持ち楽しく良い結果が出せればと考えています。

今回も、沢山の応援、そしてサポート本当にありがとうございました。

それでは。

PAXPROJECT 宮津

Photo by. FABtroni+camera 様. Kikuzo Photo 様. Tanabe






2016年11月16日水曜日

Coupe du Japon CJ-1 山口 下関

Coupe de Japon 下関

2016年11月13日(日)開催

出走カテゴリ:男子エリート(7周回)

天候・コースコンディション:晴れ/曇り・ドライ

リザルト:4位/42名出走

サポート・バイクメンテナンス・メカニック:PAXPROJECT

Rida data of  PAXPROJECT XC-29er Di2 with garmin edge 520

distance:25.9km  time:1°39'53"  ave speed:15.6km/h

ave heartrate:173bpm  max heartrate:186bpm

normalized power:317w  training stress score:143.0  work:1,453kJ

wheel / tire:PAXPROJECT carbon tubular / A.Dugast Fastbird 50c F:1.7bar R:1.7bar

power data recording medium:sram XX1 Quark (Wolftooth 32t)


Coupe du Japon XCO 最終戦、CJ-1 下関に参戦してきました。

参加目的は、CJ初戦 朽木でのワーストリザルトの更新と、上位ポイント獲得、また下関市内の観光と色々な欲望がありましたが、一番は最終戦らしくベストを出して全力で楽しもうと考え、レースに臨みました。

コースは全長4kmほどのシングルトラックがメインの林間コース。
抜かしどころが殆ど無いため、スタート直後のポジショニングがカギになると考えたいところですが、その裏をかいて、スタート直後で出しきらず、2周目以降の単独走行時に一つずつポジションを上げる走りをしようと考えていました。

レース前のアップは脚も比較的よく回り、身体の反応も良く、いつも通りの状態でスタートラインに立つことが出来ました。

レースは14時から。
スタート位置は2列目右寄り。


スタート直後は予想していた通り、最前列の選手が激しいポジショニング争いを展開。
それを少し引いたところに位置し、前走者を上手く風よけとして使わせて頂くべく、脚を使いすぎないように、ポジションを落としすぎないようにし、最初のシングルトラックエリアは10位前後で入ります。

その後は予定通り、2周目以降から一人ずつ前の選手を抜かしていき、4周目で4位まで浮上。


しかし、そのあたりから周あたりのペースが上がらなくなり、後半のいつものタレ癖が出そうになりましたが、周あたり30秒以上はペースを落とさないように心掛けなんとか維持しました。
また、前の上位選手との差はなかなか縮まることはなく、その時点でそれ以上ギアを上げて加速する余裕は残っていませんでした。

それでも、最後の1周回は今ジーズンの締めくくりという意味も込めて、全てを出しきる走りを意識しました。

結局、順位はそそままの4位でフィニッシュ。
今ジーズンのCJシリーズはこれにて終了です。


今回に限っては、反省などは特にありません。
現時点で持てる実力はしっかり出せましたし、それはそれで納得が行っていますが、それでも上に選手がいる、ということはまだまだ私は力不足であることがはっきり分かりました。

この冬はクロスのレースも多数参加しますが、ひとまずは来年2017年のCJシリーズ戦に向けてしっかり乗りこんでいきたいと考えています。

そして、来週からはクロス5連戦。
マキノ、野辺山、そして全日本。
クロスはあくまでもMTBの練習と自分の中では捉えていますが、出るからには一つでも上の順位で走ることが出来るようにしていきたいと思います。

今回も応援・サポートありがとうございました。

PAXPROJECT 宮津







2016年11月9日水曜日

STARLIGHT CROSS in MAKUHARI

STARLIGHT CROSS in MAKUHARI

2016年11月05日(土)開催

出走カテゴリ:C1

天候・コースコンディション:(夜)晴れ・ドライ

リザルト:6位/53名出走 (8名完走)

サポート:PAXPROJECT

Ride data of  PAXPROJECT ALCX-DISC Di2 with garmin edge 520

distance:26.8km  time:1°06'51"  ave speed:23.5km/h

ave heartrate:180bpm max heartrate:186bpm


STARLIGHT CROSS in MAKUHARI に参戦してきました。

このレースから、12月の中旬まで7週連続週末レースが始まり、その1戦目である今回は半分練習も兼ねて参加する予定でした。

レースは19時30分から。

国内では珍しいナイトレース、また近場で別のイベントも開催されていたことから、多くの観戦客の前でのレース。

アップの段階で、周りが気になってしまい完全にレースモードで集中しきれていない状態ではあったものの、スタートまでには何とか気を引き締め、いつも通りの集中でレースには臨みました。

スタート位置は最前列の左寄り。

photo by. Yamamoto 様

定刻通りスタート。

スタートですべてを出し切ったとでも言って良いほどの集中力がその時はあり、狙ってはいなったものの、ホールショットの獲得に成功。

1周回目の半分ほどまで先頭でレースを進めさせて頂きました。

しかし、その後は徐々に後退。
練習のつもりで出走するつもりでいたもので、レースもイーブンペースで走る予定でしたが、ここまでハイペースであるのは予想外でした。
レースに向けて調整していなかった、試走も練習のつもりでガンガン飛ばしすぎた、等のいろいろな言い訳はありますが、とにかく脚の余力が1周目から無い状態でした。

photo by. Yamamoto 様

それでも、中盤までは3位争いができる位置で我慢はしていたものの、30分過ぎで一気にペースダウン。

そこからはサイクリングペースとなってしまいましたが、コースの所々でアクションを起こしたりなど非常に楽しく走らせて頂きました。


photo by.hazumit さん

最終的には、落ちに落ちて6位でのフィニッシュ。
しかし、順位以上に今年で一番レースそのものを楽しめました。

今回は、練習のつもりで臨みましたが、結果的にはいつものレースモードで走ってしまい、練習のつもりで臨んだことを後々後悔しました。それでも、中盤までは、その時点でできる最大限のパフォーマンスを発揮することを意識して、集中して走ることができ、レースの感触としては悪いものではないかと思っております。

phtoby. Sakai 様

今回のレースでは、本当にたくさんの応援を頂きました。

チーム名や、私の苗字、ニックネーム、どれも本当に嬉しく思い、それが最後まで走り切った力になったことは間違いありません。

最後になりますが、チームの方を始め今回サポートして下さった方々、応援して下さった方々、本当にありがとうございました。

この場をお借りして、最大級のお礼をさせて頂ます。

今後も team PAXPROJECT をどうぞよろしくお願いします。


PAXPROJECT  宮津






2016年10月31日月曜日

JCX#2 信州 白樺湖

JCX #2 信州 白樺湖

2016年10月23日(日)開催

出走カテゴリ:C1

天候・コースコンディション:曇り/晴れ・ドライ

リザルト:2位/75名出走 (20名完走)

サポート:PAXPROJECT

Ride data of  GIANT TCX SLR Di2 with garmin edge 520

distance:24.8km  time:1°02'28"  ave speed:23.1km/h

ave heartrate:174bpm max heartrate:182bpm


JCX 2戦目シクロクロスミーティング 白樺湖ステージ に参戦してきました。

9月のCJ-1白馬から始まった7連戦も、このレースで一先ず終わりという事もあり、シーズン後半7連戦の締めくくりという意味も込め、しっかりまとまったレースをしようと考えて臨みました。

今回のレースのポイントは、会場が標高約1600mであるというところ。
空気中の酸素濃度(ここでは%で考えます)は約20%と言われていますが、これは海抜0mを基準とした話であり、それでは標高1600mではどうなるのかというと、海抜0mの82~83%の濃度となるそうです。
となると、標高1600mでの空気中の酸素濃度は16~17%ということが分かるかと思います。

要は、下界よりも3~4%空気中の酸素が少ない状態で、いかに高いパフォーマンスを発揮するのか、これが今回のレースのポイントとなりました。

また、体感気温も低かったこともあり、アップを長めに、スタート直前まで上着を羽織る等の、身体を温めた状態でレースを始めることを心掛けレースに備えました。

スタート位置は、2列目左寄り。
スタートは比較的成功。
第一コーナーは4番手で曲がり、1周目のオーバーペースに注意すべく、周りの流れを見ながら落ち着くことを意識しました。


2周目、3周目と周回を重ね、4位の2人パックで推移しますが、常にパックでは私が先を行く形をとらせて頂きました。


少し余談ですが、2人パックでの走行を、"ランデブ"、"ランデブ走行"ということが一般的かと思いますが、このランデブとは、
ランデブー(rendez-vous):誰かと誰かが出会う(主に男女の際に用いられる)
という言語が由来となって使われているようです。
そんなランデブですが、今回私がランデブにおいて先行させて頂いたことにはそれなりの理由がありました。
人の後ろに着いていく方が(単独の状態と比較して)速い、これはロードやオフロード関係無しに言える事かと思います。
しかし、後ろに着くという事は、前の選手のスピード・リズムに合わせなければならないという事も同時に意味することはお分かりかと思います。
今回のコースに限っては、機材の特徴(主にブレーキの制動力)や走り方の特徴が大きく表れたコースでは無いかと私は考えています。
その異なった特徴を、ランデブ時に相手方に合わせるということは、上手く良いけば後半に向けての温存、下手をすれば前半での過度な消耗に繋がると私は考えました。
また、オフロードの競技はコース幅が広そうに見えてもベストラインというものは大抵1~2本しか存在しないものです。
後ろから抜かしてスパートをかけるよりも、先行して引き離すスマートなスタイルの方がこのコースには適しているとも考えました。
上記のような理由もあり、私が先行でパックでの走行を進めていきました。

先頭パックも、徐々にばらけはじめ、後半に備えて一定ペースで走っていた私を含むパックが徐々に順位を上げていき、ラスト3周で2位の選手が視界に入ってくる位置まで上がっていきました。

そして、ラスト2周でついに2位へ浮上しますが、ここからはまた2人のパックとなります。
ここでも、私が先を行く形でレースを進めていき、ラスト1周のシケイン直後からリズムアップ。


その後は、大きなミスを起こさないようにかつ踏めるポイントは確実にパワーを掛けていく走りを意識しました。

最後は、少し気が抜けたものの、2位でのフィニッシュ。
JCXでは3位が過去最高順位であったため、素直に嬉しかったです。

今回のレースは、コースがMTBのコースに近いという点もあり、上位でのリザルトを狙っていただけに、2位という形で上手くまとめることができて比較的満足のいくものとなりましたが、1位ではない以上、まだ上に目指す目標がありますしこの経験を今後のJCXシリーズ戦に上手く活かせればと考えています。

今回もですが、応援・サポート本当にありがとうございました。

次戦はスターラート幕張、順位等はあまり気にせず楽しんで走りたいと考えています。

それでは。

PAXPROJECT 宮津

Photo by . Yanagisawa 様
(次はミリ4thで…)







2016年10月18日火曜日

Coupe du Japon CJ-1 富士見パノラマ 秋

Coupe du Japon 富士見パノラマ 

2016年10月16日(日)開催

出走カテゴリ:男子エリート(4.4km×6周回)

天候・コースコンディション:晴れ・ドライ

リザルト:5位/70名出走(完走19名)

サポート・バイクメンテナンス・メカニック:PAXPROJECT

Rida data of  PAXPROJECT XC-29er Di2 with garmin edge 520

distance:25.8km  time:1°27'23"  ave speed:17.8km/h

ave heartrate:172bpm  max heartrate:182bpm

ホイール / タイヤ:PAXPROJECT carbon tubular / A.Dugast Fastbird F:1.7bar R:1.8bar


CJ-1 富士見パノラマ 秋大会に参戦してきました。

前週のCJ一里野JCX茨城の疲労がそれなりに残ってはいるものの、JCX茨城から中5日の間で出来る限りの調整は行いました。

今回のコースコンディションは、泥の妙高、泥の一里野と続いて、やっとドライの路面。
しかし、泥の路面でレース慣れした身体は、ドライの路面に変わことにより、果たしてどのような影響を受けるのかもポイントとなりました。

また、前日試走においては、全日本選手権のコースと大きな変更点はそこまで無かった為、コースを攻略することよりも、現時点での身体の動きをそのポイントで見極めそれにあったレースでのラインや踏み方を確認する、という意識を持ち試走を行いました。

レース当日も前日からの快晴が続き、レース前の水分補給を多めに取ることを心掛けます。
さらに、アップも序盤の速い動きに対応できるよう、速めの動作を少し増やし、身体の反応を確かめました。

スタート時間は定刻通り、13時45分。


スタート位置は2列目、左寄り。

スタート直後は第一シングルで10位前後で入ることが出来るよう、過大なエネルギを消費しすぎないように展開しました。

ファーストラップは7位で終え、序盤の勢いを保つイメージで周回を重ねていきました。


3周目終了時は、4位。
しかし、4周回目の最上部A' 付近でチェーンを落としてしまい、30秒弱ストップを余儀なくされました。

その後は5位に後退。
4周目序盤まであった勢いが徐々に乱れ始め、5周目のラップタイムは前周回チェーントラブルでストップしてしまった部分を除けば25~30秒落ちてしまいます。


6周目ファイナルラップも、ペースアップを試みて前の選手を追走しますが、引き離されてしまう一方。

結局、順位の維持が精一杯で最終的に5位でのフィニッシュとなりました。



久々のドライコンディションでのレースとなりましたが、マッドコンディションとは路面が異なりスピードレンジが上がるため、下りでの大きなミスが命取りになると考え、返ってナーバスになってしまい、下りも思いきって走ることが出来ず。
また登りにおいても、序盤から脚の余力を逆算したセルフマネジメントを試みましたが、結局最終周回まで同じペースを維持することが出来ず、登りにおいても下りにおいても課題が残ってしまう結果となりました。

CJ-1は残り1戦山口でのレースが残っていますが、これからの秋冬シーズンは来シーズンに向けての乗りこみ、またクロスでのテクニカル&フィジカル面の向上を図っていきたいと思います。

次戦は、JCX#2 白樺です。

最後になりますが、今回もサポート・応援ありがとうございました。

PAXPROJECT 宮津

Thanks for photo . Ito 様










2016年10月14日金曜日

JCX #1 取手 小貝川

JCX #1 取手 小貝川

2016年10月10日(月・祝)開催

出走カテゴリ:C1

天候・コースコンディション:曇り・ドライ/マッド

リザルト:13位/75名出走 (24名完走)

サポート:PAXPROJECT

Ride data of  GIANT TCX SLR Di2 with garmin edge 510

distance:24.8km  time:1°06'41"  ave speed:22.7km/h


CJ-1 一里野からの連戦であり、今シーズン最初のシクロクロスレースとなるJCX開幕戦の取手ステージに参加してきました。

前日のよい流れをそのままレースに繋げたいと考えつつ、前日までの身体疲労を考慮し、アップ等もそれなりに考えてスタートに備えます。

今回ポイントとして考えていた事は、前日の疲労がどのタイミングで一気に出るか。
疲労がスタート早々出てしまえば、イーブンペースを保たざるを得ませんし、逆に殆ど疲労が出なければある程度速い動きに出も対応することも考えていました。

スタートは最前列左寄り。
昨シーズンで獲得したUCIポイントも考慮され、ゼッケン番号は 4番。


シーズン初レースのワクワクな感覚と、前日の疲労具合に対する不安を抱えながら、定刻通り 13時05分スタート。

スタートで左クリートがはまらず、ペダルに弾かれ若干遅れてしまうものの、10番手前後で落ち着いて周囲の流れに乗ります。


しかし、早速トラブルが。
2周目シケイン通過後、チェーン落ちのトラブル。
ここで10人程にパスされてしまい、20~25位ほどに一気に脱落。

それでも前を追う気持ちは、あり3周ほどで元に居た集団が前に見える範囲まで追い上げました。

 
しかし、またまたチェーン落ちトラブル。
今度はUターンコーナーの振動が原因。
それに加え、先ほどより手際よくチェーンがはめられず、今度は25番手前後まで後退。

流石にこれには心が折れ掛かりました。
それでも、毎周回大きな声援を頂き、徐々に精神も回復します。

順位などどうでもよくなり、どうにか完走だけはしたい、少しでも速く走りたい、というポジティブな精神でその後は走りました。


そして、なんとか完走が出来るラスト1周に突入。
ホッとしたのか、脚の力が徐々に抜け、次第に脚の余力が無くなり最後は惰性でのゴール。

JCXの初戦は13位で終えました。


今回の敗因は、シクロクロスに対する考えの甘さ以外の何物でもありません。

まともにクロスに跨ったのは、この日が今シーズン初。
機材も、作ジーズンからのままであまり調整もせず、なんとかなるだろう、という甘い油断がレースでのトラブルを生む結果となってしましました。

しかし、昨シーズンよりも自脚が付き、後半のタレもあまり無くなり、少し自信にもなる箇所もありましたので、全てが悪いという訳ではありません。


CJ一里野  JCX小貝川
この2戦を通じてレースの展開が、上手くいく時、上手くいかない時、言わば光と影 そのどちらも体験しました。
ですが、どちらにも共通して大切なことは、与えられたその状態においていかに最善を尽くせるか、これかと私は考えています。
その時に自分にできる事を少しずつクリアしていく、その努力がやがて大きな結果へと繋がるのではないかと私は考えています。

次戦はCJ-1富士見。
シーズンも終盤に差し掛かってきて、いよいよクロスシーズンに本格的に突入します。

今回も沢山の応援を頂きました。本当にありがとうございました。

それでは。

PAXPROJECT 宮津

Photo by . Yamashita 様








2016年10月13日木曜日

Coupe du Japon CJ-1 白山 一里野

Coupe de Japon 一里野

2016年10月9日(日)開催

出走カテゴリ:男子エリート(start loop + 4.15km×6周回)

天候・コースコンディション:曇り/雨・マッド

リザルト:3位/51名出走

サポート・バイクメンテナンス・メカニック:PAXPROJECT

Rida data of  PAXPROJECT XC-29er Di2 with garmin edge 520

distance:22.9km  time:1°31'16"  ave speed:15.4km/h

ave heartrate:170bpm  max heartrate:181bpm

normalized power:322w  training stress score:134.5  work:1,367kJ

ホイール / タイヤ:PAXPROJECT carbon tubular / A.Dugast Rhino XL 47c  F:1.6bar R:1.6bar


CJ白馬 からの5連戦目、CJ-1一里野に参戦してきました。

連戦の疲労もそれなりに出てきており、体調としては万全な状態で臨めなかったものの、調整の段階で毎週通っている峠での自己ベスト更新など、比較的脚の方は良い状態で臨むことができました。

また翌日にJCXの開幕戦の茨城クロスを控えていたため、どういったレースを展開するのかが一つのポイントとなりました。

前日からの雨の影響で、コースは妙高に続いでまたまたマッド。
しかし、妙高よりもコースとしての難易度は下がっており、また斜度もきつい箇所と緩やかな箇所との区別がしっかりしており、斜度に対しての登り方を上手く使い分ける必要があることも試走の段階でしっかり把握することができました。

スタートは13時40分から。
スタート位置は2列目右寄り。

スタート直後の直登は、大半の選手がランニングになることが想定されましたが、スタートループ時のみはその後もゲレンデ登りが続くため、スタート直後の直登はゆっくりでも構わないので乗車し、その後の登りで自分の定位置まで上がるという戦法を取りました。
その戦法通り、直登で多くの選手に抜かされたものの、その後は10位前後まで順位を上げることができました。

レース序盤の登りは周りの選手に合わせながら、また下りは大きなミスの無いように丁寧に下ることを意識しながらレースを進めていきます。

レース中盤に差し掛かっても、呼吸も一定で脚の余力もまだあり、6位、5位、4位と次第に順位を上げていき、5周目でついに3位にまで浮上。

そしてラスト1周回に突入。
翌日に向けて疲労を考えながら守る走りをするか、それとも登りで出し切り翌日のことを考えず攻める走りをするのか、私は迷わず後者を選択しました。

とにかく登りで出し切ろうと、できる箇所ではダンシングを入れ登りの関してはアグレッシブに、下りに関しては大きなミスだけは出さないように、それでいて一番速いと考えたライン取りで攻めます。

2位浮上も狙いましたが、結果は変わらずの3位でフィニッシュ。


リザルトから見れば納得のいくものとなりました。
PAXPROJECTチームではCJ-1での入賞が今までに無く、それを達成すとことができた事は素直に嬉しいと思います。

しかし、レースの内容としては後半から追い上げる後半型のいつも通りの流れとなり、前半もう少し前の方で展開できていれば、という心残りもありますが、現状でできることはしっかり出せたのではと考えています。


パワーデータに関しての考察です。
今回から、クランク型のパワーメータ Quarkを使わせて頂けることになりまして、チューブラー・チューブレス問わずパワーデータをとることが可能になりました。

最近私が着目している点は、ダンシングパワーの効率についてです。

XCO(クロスカントリーオリンピック)の競技の特性上、登りの時間が数十秒~数分であることから、シッティングではなくダンシングで全ての登りをクリアする方が速そうに見えることはなんとなくお分かり頂けるかと思います。

ダンシングのほうがシッティングよりも速く登ることが出来る理由。
それはダンシングの方が、ぺダルの踏み込み時(入力時)に自体重分の出力を入力できる、という点が理由になると考えます。

しかし、身体を上下左右に揺らすため、余計なエネルギを消費してしまい、更に心拍数も急激に上がってしまうという考えから、極力ダンシングを入れずシッティングで回すというスタイルを以前は取ってきました。

この考えが変わった大きな転機は、今年のシーズン後半に入ったCJ-1白馬から。
スタート直後の太鼓橋の斜度を速く登るためには、シッティングではなくダンシングを使い、回すより踏み込むペダリングが出来ないと、ある程度の速度が出せないことが実戦で分かりました。

今回のレースでは、路面がマッドであったためそこまで多くダンシングは多用できませんでしたが、周回によって微妙にシッティングとダンシングを入り混ぜることも意識しつつレースを展開しました。

※2 rap data
※6 rap (final) data
 
2つのグラフは今回のレースにおいてのグラフで、上が2周回目、下が6周回目のグラフになります。
上段の縦軸が出力、下段の縦軸がW'bal。また横軸は時間分布です。

2周目と6周目を選んだ理由は比較的ラップタイムが近かった為です。

W'bal のエネルギ消費量は、コースが同じであるため波の起伏にそこまで差がありませんが、6周回目の方が全体としてのエネルギの消費具合は、若干多いことが分かります。

今回着目したいのは、前半の出力。登りパートの部分です。
その部分でも差があったのは、真ん中より左寄りの波形。

グラフの波が立っていない2周目に比べ、6周目は一か所波が立っている部分があります。
実は2周目はこの区間はシッティングでしたが、6周目はダンシングでクリアしました。
やはりグラフデータからもシッティングより、ダンシングの方が出力が出せる、ということは分かりました。
しかし、その分のエネルギ消費が増加していることも下のW'bal から読み取れるかと思います。

この結果からも、ダンシングはやはり使った方が登りにおいては出力を出せることが分かりましたが、それに伴うリスク (ここで言う、ダンシング直後のエネルギ消費の増加・その後のパフォーマンスの減少) はどうしても増えてしまいます。
問題は、ダンシングを多用した後に身体の疲れをいかに早く取り除くかと言う、リカバリ能力であり、この能力が出力を出すのと同じぐらい重要になるとも考えています。

出力を出すためにエネルギを犠牲にする、こう考えて頂けたのではないでしょうか。

このリカバリという点も含めた上で、その時点でダンシングを加えると、その後どのような影響が身体に加わるのか、この項目に関して今後しばらく考えてみたいと思います。

最後になりますが、今回も応援・サポート、ありがとうございました。

翌日のJCX開幕戦 茨城クロスの記事は別途で上げます。

それでは。

PAXPROJECT 宮津

Thanks for photo. Ito 様

Thanks for mechanical . Dirtfreak 様 , PAXCYCLE



2016年9月27日火曜日

Coupe du Japon CJ-1 妙高杉ノ原

Coupe de Japon 妙高杉ノ原

2016年9月24日(土)開催

出走カテゴリ:男子エリート(3.4km×7周回)

天候・コースコンディション:曇り・マッド

リザルト:7位/50名出走

サポート・バイクメンテナンス・メカニック:PAXPROJECT

Ride date of  PAXPROJECT XC-29er Di2 with garmin edge 520

distance:22.9km  time:1°34'40"  ave speed:14.6km/h

ave heartrate:172bpm  max heartrate:185bpm

ホイール / タイヤ:PAXPROJECT carbon tubular / A.Dugast Rhino XL 47c  F:1.5bar R:1.6bar


CJ白馬SDA王滝と連戦で続き、それに次ぐ3連戦目となるCJ-1妙高に参戦しました。

前日まで降り続いた雨の影響で、コースの舗装路以外の区間はほぼぬかるんだマッド状態。

6月にこの地で行われたCJ-2のドライコンディションのイメージを持って臨みますが、ハイスピードコースから、ハイパーマッドへと変化したことにより、コースに対する意識を完全に改める必要がありました。

前日入り出来なかったため、当日の朝一で試走。
マッドへの意識付けを行いコースの流れをつかみます。

しかし、レーススピードで無いと分からないことが多く、レースをしながら路面を正確に読み取り、確実なラインを選択することが、レース中のポイントになるかと判断しました。

スタートは15分押して13時45分に変更。
スタート位置は2列目右寄り。

スタート直後の脚の掛かりが悪く、スタートでワンテンポ出遅れましたが、登りの最高地点までにベストポジションであればよいと考えていたので、焦らず、脚を極力使わなそうなラインで泥の登りを進んでいきます。


その後は、一桁順位まで上げ、マイペースに切り替えペースダウンやトラブルによって後退する選手を確実に捕えるべく、落ち着いてレースを進めます。


そのまま5周目終了時は6位で終了。

あと2周回。そう思った6周回目の登り、王滝の疲労か、疲れか分かりませんでしたがいきなりペースダウン。
その周回はなんとか堪えますが、登りで正確なラインを選択できるだけの脚の余力が無いといっても等しいくらいになってしまい、惰性でなんとか踏み続け進みます。

その6周目の最後のシングルトラックで、後続の選手に交わされてしまい、7位へ後退。
抜かされた選手は、佐藤誠示選手でした。

実は、毎周回後続の選手とのタイムギャップが開いていく中、常に変わらない位置で佐藤選手とは推移していて、理由がとても気になってはいましたが、抜かされてしまったシーンでその理由を理解することが出来ました。

コース中で一番最後に来るシングルトラックエリアは、マッドの登りはテクニカルでスピードが出ませんが、逆に下りもマッドによりテクニカルへと変化し、平均スピードが10km/h前後になってしまう、低速エリアでした。
登りで押しが入り、全てランニングするか、下りだけでも乗車するのかがポイントとなり、毎周回で微妙に変化していく路面状態を正確に把握する必要もありました。
しかし、乗車で下ることは落車を伴うリスクも同時に背負うことになります。

MTBerの方なら、乗車できそうな下りは出来れば乗車したい、そう考えるのが普通かと思います。
なぜなら、その方が圧倒的に見栄えが良い(笑)
乗車できない=かっこ悪い、なんて心の中では思ってしまうのではないでしょうか。私もその一人でした。
これは精神的な部分が大きいですが、乗車して気分が上がり、良いリザルトへと変化する場合も無くはありませんので、あくまで私見です。

しかし、私を抜かしていった佐藤選手のドロドロのシングルトラックを颯爽とランニングされている姿を見て、その概念は大きく変わりました。

レースは結果が全てです。最高カテゴリのエリートクラスの選手、その上位の選手であれば誰もがそう考えるかと思います。
結果からみれば、途中に何があっても、どんなに目立っても、どんなにかっこ悪くても、その結果でしかありません。

結果を出すために、落車等のトラブル無く、最終的に良いリザルトで一つでも上の順位に上がるためであれば、スタイルを選ばない。
自転車競技をやる者として、一番大切なことに気が付かさせて頂けました。

この考えに、レース中一人で心を打たれていました。


その後の7周回目 ラストラップは、まるで体に力が入らず惰性で進み、そのまま7位でフィニッシュ。

今シーズンのCJレースで、一番のマッドコンディションであったであろう、過酷なレースを終えました。


今回のレースは、マッドレースでのペース配分、脚を使わないでスムーズに走れるラインを判断する能力、そして見た目やスタイルにこだわらず自身が一番速く正確と思う手法で走る、この3点が大きなポイントになったのではないかと考えました。

久しぶりのマッドレース、王滝の疲労もありましたがレースとしては様々なことを得ることができ、とても勉強になりました。

今回も、応援、サポート、本当にありがとうございました。

王滝での優勝のお祝いの言葉も多く頂き、とても嬉しく思いました。

次戦は、ジンギスカップ、そしてCJ-1一里野、JCX小貝川と続きます。

それでは。

PAXPROJECT 宮津

photo by. Ito 様





2016年9月22日木曜日

自身の強さを活かし弱さを補う

自身の強さを活かし弱さを補う

SDA in 王滝の余談の話でもありますが、一番大事でもあった機材のポイントについてレースのレポートでは触れていなかったので、少し書かせて頂きたいと思います。

まず、今回の王滝120kmで今までの王滝と大きく変わった点は、何といっても乗る機材 バイクを替えた点でした。

PAXPROJECT FS-29er

今回はこの仕様での出走となりました。

ちなみに5月の王滝は以下の仕様でした。

・GIANT ANTHEM X advanced 29er

外見はガラッと変わりますが、バイクのジオメトリやポジションはほぼ同じになります。


それでは何故乗り替えたのか、の解説に入る前に表題にある
「自身の強さを活かし弱さを補う」
という意味について、気になった方は多いかと思います。

この意味について大まかに解説していきます。

自身と言うのは、言うまでもなく私に当てはまります。
私の走りのスタイルは、自身の走りを分析してそれをコースや対戦相手に合わせて変化させていくという手法を取っているつもりです。
このMTB競技の中でも、XCO(クロスカントリーオリンピック)とXCM(クロスカントリーマラソン)は登りと下りの複合競技であることが多く、そこをどう攻略していくのかが、レースのカギを握っていると考えています。
レースでのレポートでも記載しましたが、私は国内の"この"クラスにおいて、登りパートは比較的登れる方かと全体から見て分析していますが、逆に下りパートは果てしなく下位になるかと考えています。
今回の王滝の上位選手と比較しても、同じことが言えるかと思います。

このことから、自身の強さを如何に引き出し、逆に弱さをどう補わなければならないのか、という事にフォーカスを当てて、トレーニングや機材について考えてきました。

なお、今回のバイクは限りなく王滝の為だけの仕様になり、他のXCMのレースであれば変更する点は出てくるかと考えています。


まずは、登りパートにおいて。
通常の登りで最も大事であることは、軽さ、これは間違えないかと思います。
しかし、これは路面が一定であり、綺麗に踏むことができる場合のみかと自分は考えています。

それでは何を重視したか。それは、リアサスペンションの位置でした。

私は王滝に限っては、フルサスペンションバイク(以下:FS)の方がハードテールバイクよりもトータル的に速いと考えています。
前回使用していた、ANTHEMはいわばFSバイクのフローター型のになりますが、今回使用したFS-29erは4つのリンクが可動する4バーリンク機構のFSバイクになります。
どちらの機構も、アクティブ時のサスペンションのストローク量に大して差はありませんが、若干乗り味が異なります。

私の乗り味では、フローター型は重心が後ろにある時の運動に強く、4バーリンク型の方は重心が前にある時の運動に強い、と感じました。
私は王滝というステージにおいて、サスペンションの効果を発揮させてあげたいのは、下りではなく登りの方が実は強いのです。
したがって、重心が前にある時の運動に強い≒登りの運動に強い、4バーリンク型にシフトしたいと考えました。
乗り替えるにあたって、Rockshox monarch XX リアサスを移植時にHMチューンからMMチューンへ変更しましたが、それ以外は大きな変更点は無く、エア圧もほぼ同じでセッティングをしています。
今回の登りは、大雨の影響ではっきりと効果を実感することは出来ませんでしたが、5月の時よりも地面からの突き上げが強く若干の登りでの推進力が生まれたのではないかと考えています。

ですが、4バーリンクは下りではやはりフローター型に引きを取る、もしくは負けてしまうと感じる部分も同時に感じました。


次はその下りパートについてになります。
先ほどはサスペンションの位置に関しての話でしたが、下りパートではその位置以上に重要になってくることは、間違いなく制動力いわばブレーキの力と考えています。
王滝を一度でも走られた方なら分かると思いますが、レース序盤と後半のブレーキングの感覚はかなり違ってきます。
簡単に言うと、後半は握力が無くなり通常のようにブレーキを掛けることが出来なくなってしまうのです。
このブレーキングのミスで、コースアウトやパンク、更には落車という大事に繋がっていまうとうケースもあり、王滝のようなハイスピードな下り ダウンヒルにおいてこそブレーキの重要性を再認識します。

今回のレースで使用したブレーキは、SRAM GUIDE でした。

(画像はTwitterより)
 
このブレーキの特徴は、キャリパー側のピストンの数が通常の2個の倍の4個ある、という点になります。
つまり、より少ない力で高い制動力を得ることが出来ることが特徴になります。
従来のブレーキは2ピストンのものであったため、乗り始めの頃の違和感はかなりありましたが、今回のレースにおいては、このブレーキに後半は助けられたと言っても過言ではありません。

実は王滝前週のCJ白馬での落車の際に、左の手首を捻ってしまい、今回の王滝のレースも若干の痛みを残した状態でスタートしました。
序盤こそは痛みは出なかったものの、60km過ぎから左手首が痛み、通常のハンドルを握った状態ですら傷む状態でありましたが、痛む中でもそれなりのブレーキコントロールを行うことが出来ました。

XCOでは、上半身の疲労等はレース中に起こることはほぼ無いですが、XCMでそれも登りと下りが殆どを占める王滝であるからこそ、こういったブレーキにこだわるという事は必要かと考えています。


最後に表題に戻りますが、"速く走る"という行為を追求した時、やはりその人の得意な点と苦手な点が出てくる、これはどんなに完成されたライダーでもあるかと思います。
人によって考えは様々ですが、私はできれば得意な点も、苦手な点も補えるようなアプローチで"速さ"というものを追求したいと考えています。
自身の強さも弱さもしっかり把握し、それにあったトレーニングや機材も取り入れて行くということの重要さを、今回のレースで改めて実感することが出来ました。

また、こういった機材に関してのピックアップが少しずつできればと考えています。

それでは。

PAXPROJECT 宮津


Thanks for . Dirtfreak 様 , PAXCYCLE

SRAM GUIDE
PAXPROJECT FS-29er
PAXPROJECT カーボンファットリム リムテープレスver